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2010年に公開された映画「アウトレイジ」待望の続編となる「アウトレイジ2 ビヨンド」は、二大暴力団組織の抗争と、暴力団組織の衰退を企む警察との争いを描くバイオレンス感たっぷりの人間ドラマです。

刑事の片岡は関東最大の暴力団組織の勢力を衰退させるため、関西の巨大暴力団組織と対立させることを企てます。

そんな中、ヤクザの権力闘争に巻き込まれ獄中で亡くなったと噂されていた大友の仮出所が決定し…。

主演の大友をビートたけしさんが続投し、三浦友和さん、西田俊之さんが迫力ある演技で巨大暴力団組織のトップを演じます。

加瀬亮さん、小日向文世さん、高橋克典さん、中尾彬さんなど日本を代表する実力派俳優たちの共演にも大注目して頂きたい見応えのあるバイオレンス映画です。

多くの強面の男たちが次々と登場し、恐ろしい暴力シーンが生々しく描かれています。

主人公の大友だけが白けた様子で背を向けていますが、彼が山王会への復讐を決意した後、更に壮絶で激しい暴力シーンのオンパレードと化していきます。

本作品には日本を代表する素晴らしい豪華キャストが名を連ねており、俳優たちの演技合戦を楽しむ贅沢な作品とも言えるでしょう。

主演のビートたけしさんは相変わらず存在感のある独特な雰囲気を醸し出し、三浦友和さん、西田敏行さんの重厚な演技には目を見張ります。

ヤクザのイメージとは程遠い加瀬亮さん演じる石原のエキセントリックなヤクザ役は一見の価値ありですし、桐谷健太さん、新井浩文さんが演じる若いチンピラ役も良い味を出しています。

本作品のキャッチコピーである「一番悪い奴は誰だ？」という意味がよく理解できるラストシーンは、多くの視聴者からの共感を得ました。

北野武監督のファンならずとも、観て損はない見応えのある作品です。

関東最大の暴力団組織の内部抗争から5年が経ち、会長の加藤（三浦友和さん）と若頭の石原（加瀬亮さん）が仕切る山王会はますます勢力を伸ばしていました。

警察上層部は山王会の威力を衰退させるよう、刑事の片山（小日向文世さん）と繁田（松重豊さん）に任務を与えます。

片岡刑事は加藤会長の元を訪れ、以前は大友組で大友（ビートたけしさん）の手下だった石原が若頭にまで出世していることを知ります。

そして前会長・関内のボディーガードだった舟木（田中哲司さん）までもが幹部に出世していることを確認すると、加藤が会長にのし上るために二人を巻き込み、前会長を殺害したのではないかと推理するのでした。

片岡刑事は、加藤会長と石原のことを良く思っていない前会長・側近の富田（中尾彬さん）に関西一の巨大暴力団・花菱会若頭の西野（西田敏行さん）に接近させます。

しかし水面下で山王会と花菱会は通じていたため計画は失敗に終わり、富田は殺害されてしまいます。

その頃、5年前の内部抗争に巻き込まれ獄中で亡くなったと噂されていた大友が仮出所しました。

片岡刑事は石原に大友が仮出所したことを伝えると、過去に大友を裏切った石原は血相を変えて怯え出します。

5年前に獄中で大友の腹を刺した元村瀬組の木村（中野英雄さん）は、大友より一足先に刑期を終えバッティングセンターの経営者となり、村瀬組時代の若手・嶋（桐谷健太さん）と小野（新井浩文さん）を引き取って働かせていました。

大友が仮出所する際に片岡刑事が「木村のことを恨んでいるか」と確認すると、大友は恨んでなどいないと話します。

片岡刑事はそのことを木村に告げると、彼も獄中で大友を刺してしまったことを後悔していると言うのでした。

片岡刑事は大友と木村を和解させ次の作戦に利用しようと企みます。

しかし大友は仮出所後すぐに韓国系フィクサーのチャン会長の元に身を寄せ、やくざに戻る気はさらさらない様子です。

大友に会う約束を取り付けた片岡刑事はその場に木村を連れて来て和解させ、「こうなったのは山王会のせいだ」などと言い二人を唆します。

木村は山王会に復讐する覚悟を決めますが、大友はいたって冷静で消極的でした。

ある日、片岡刑事は石原が経営する会社に銃弾を撃ち込むのですが、石原はそれを大友の仕業だと勘違いし、ますます怯えます。

石原は部下に大友を殺害するよう命令しますが、銃撃の後に返り討ちに遭い戻って来ます。

失敗した部下に当たり散らす石原は、大友が仮出所してきたことですっかり冷静さを失っていました。

大友が撃たれたことを知った木村は、嶋と小野に山王会に殴り込みに行くよう命令しますが、二人は袋叩きに遭った挙句、殺害されて鉄工場に死体を放り込まれてしまいます。

ヤクザの世界に戻ることは考えていなかった大友でしたが、自分の仇を討つために殺害された嶋と小野のため花菱会の盃を受け、山王会に抗争を仕掛けることを決意するのですが…。

重厚な感じが強まった作品

前作よりもさらに凶暴度が増した感じがあります！

前作アウトレイジの直接的な続編となっていて、さらに凶暴度やスケールが増した感じが楽しめる作品です。今作では、関西の花菱会も巻き込み、さらにすさまじいことになります。花菱会のやくざ達はどれも恐ろしく、体が身震いするほどです。特に塩見三省の怒鳴るシーンは、本物のヤクザと思わせるような迫力があり、初見の時は思わず体が身震いするほどでした。本当に演技力のある役者さんの放つパワーって本当にすごいんだなと感じました。二転三転としていくストーリー展開も印象深く、アウトレイジらしさが全開になっているのが、非常に好印象でした。これほど、空気感が洗練されたヤクザ映画を他に知りません。アウトレイジシリーズはこの作品抜きでは語れないでしょう。

かね（20代・男性）

復讐の気持ちが描かれていて恐ろしさも感じる作品

前作から復讐の要素がアップした作品

北野武が監督と主演を務めた作品で「アウトレイジ」の続編となり、前作から数年経った時が物語の舞台となります。こう聞くと前作を見ていなかったら何が何だか全然分からないとなりそうですが、登場人物の半分くらいは入れ替わっており完全に前作の続きという訳でもないので今作から見ても楽しめます。前作では不満や怒りといった部分が描かれていましたが今作では裏切りがテーマと思えるくらいに描かれています。その裏切りの部分を裏切った側の復讐される恐怖、裏切られた側の憎しみといった心境を北野作品の特徴ともいえる巧みな心理描写で描かれており、「やくざ映画みたいなのはちょっと…」と抵抗を感じる人でも心理描写に優れた映画が好きなら楽しめる作品だと思います。

クリ坊（30代・男性）

裏切りに次ぐ裏切りが見ものです。

全てのシーンが、刺激的で印象的です。

前作よりも派手な演出が多く、迫力があって楽しめました。暴力シーンもやりたい放題でした。ただ、コメディ色が減っていたので、終始シリアスで重たい雰囲気でした。人間模様も複雑になっていて、前作よりも見ごたえのある作品になっていました。松重豊さんと西田敏行さんが今作から初登場でしたが、いつもの穏やかなキャラクターとは真逆で渋くてかっこよかったです。新しいヤクザの世界を見れますが、中野英雄さんが演じた昔気質のヤクザがリアルで良かったです。人がどんどん死んでいくし、殺され方も何パターンもあるので最後まで飽きずに見る事が出来ました。ストーリー性に厚みがあるわけではないですが、ハラハラしながら楽しめる映画です。

よんち（20代・女性）

映画を観てすっきりしたい人におすすめしたい作品

すっきりするラスト

今作は観終えた後とてもすっきりとする作品でした。ヤクザ同士撃ったり撃たれたりとバイオレンスシーンが激しいイメージのアウトレイジですが、本作では表立った暴力よりも裏でコソコソと悪事を働く人物が気になるストーリーになっています。大友が池元を派手に撃つ暴力シーンが印象的だった前作のアウトレイジとはまた違った雰囲気があり、観ていて新鮮に感じられました。大友によって暗躍する人物がやっつけられるラストは雲に覆われた空がスカッと晴れ渡るようで気持ちの良いものでした。彼のやっつけ方は撃つというやり方にアウトレイジらしさが出ていました。仕事やプライベートでモヤモヤとしたときに観ると、かなりすっきりできて良いと思います。

E.I.（30代・女性）

エエ歳こいた大人たちの大喧嘩が見られる稀有な作品。

大御所たちの鳥肌モノの大舌戦。

キタノ映画では異例の続編！ということからしても、前作の人気のほどが伺える。本作は前作から五年後を舞台に、獄中死したと思われていたビートたけし演じる大友が実は生きており……というところから物語が始まる。前作超え！は残念ながら成らなかったが、それでも十二分に満足できる内容でした。エエ歳こいたオッサンたちの大喧嘩が観られる映画なんて滅多にない！特に、当時のTVスポットでもよく流れていたビートたけし、西田敏行、塩見三省の大御所の大舌戦は何度観ても鳥肌モノ！個人的には前作とは打って変わって冷静さを欠いた加瀬亮演じるインテリヤクザが好きでした。あと、桐谷健太と新井浩文の贅沢な使い方！どっちも主演張れる俳優が雑魚役なんだから世界のキタノには恐れ入ります。前作のようなエクストリームな暴力描写を期待するとそうでもないんだけど、ラストの爽快感は確実に前作超え！してました。

KENTA（30代・男性）

その他ネットの口コミ・感想・評価

映画「アウトレイジ ビヨンド」を鑑賞。
やっぱり前作はただの前フリだったのね。凄く面白かった！
北野武監督の作品はアメリカ映画の影響をあまり受けてないように見受けられるので、そういうところに強く好感が持てる。
これは前作共々Blu-ray買ってもいいなぁ。ていうか買おう。いずれ。

— 犀@bloodisthin (@sai_bajra) September 21, 2015

映画「アウトレイジ　ビヨンド」北野武監督。関東の頂点を極め政界まで勢力を広げた巨大暴力団と壊滅を謀る刑事。壮烈な騙し合いですね、面白い映画です＜Ｂ＞、#eigaHK、

— Hitosh (@thitosh) December 7, 2014

映画館でアウトレイジ ビヨンドを見た。いやぁ、面白かった。女性客が多かったのには驚いたね。ヤクザの話というよりも、義理と人情の話、組織の話、そして人間関係。今の世の中に通じる所が多々ありましたね。前作の椎名桔平も良かったけど、今作では無口なヒットマンの高橋克典。衣装も良かったね。

— satoru kageyama (@satoru_kageyama) October 28, 2012

映画『アウトレイジ ビヨンド』★★★★★5.0点。 映画館で公開観て、もう何回も観ているが、やっぱり面白い。因果と言質が緻密な構成だと思う。夜中にマッ… https://t.co/dkRcfiqnQj #Filmarks #映画

— 田中 @7/4姫ボタル瀞川平トレイルラン&断酒中2020.3.3～ (@kkaz0004) May 16, 2020

ひっさしぶりに映画見た( ´ ▽ ` )ﾉ
アウトレイジ ビヨンド面白かったわ。
カメラマンっぽい感想としては、
全編通じて、
かなり長玉で撮影されて、
画に密度と圧迫感が半端なくて良かった。
黒澤明へのオマージュっすかね？
映画館での大型スクリーンで良さがわかる。

— ANSWeR is HxCx (@ANSWeR_HxCx) October 24, 2012

大友（ビートたけし）

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山王会の直参団体である池本組傘下・大友組の元組長。

武道派で、昔気質のヤクザ道に生きる男。大学時代の後輩だった片岡刑事により、服役中に木村に殺されたとされていましたが、実は生きていました。

片岡の汚い策略により、木村と共に山王会と戦うことになります。

西野一雄（西田敏行）

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関西最大の極道組織・花菱会若頭。軽薄な態度をする者には容赦ない怒号を浴びせます。

頭脳派で、山王会の事情に精通している人物。

加藤稔（三浦友和）

山王会 加藤会長「誰が山王会これだけでかくしたと思ってんだ!!」#三浦友和#アウトレイジ#アウトレイジビヨンド pic.twitter.com/levgKEFpTF

— トトCINEMAライフ🌠J (@toto_0921) October 6, 2017

山王会二代目組長。冷静で、相当腹黒い策士。前会長を殺した後5年もの間、山王会トップとして君臨していました。

石原を登用したことなどから、一部の幹部達から不満をかっています。

片岡（小日向文世）

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組と癒着し、収賄を行っている組織犯罪対策部の刑事。私利私欲の為、大友を利用し山王会を潰そうとしています。

石原秀人（加瀬亮）

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山王会若頭。インテリのヤクザで、何を考えているか読めない男。大友組の金庫番でしたが、闇カジノの利権を仕切り山王会のトップ2まで登りつめました。

嶋（桐谷健太）

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木村の舎弟。死んだ村瀬組組員の子供で、木村が引き取り育てていました。木村だけではなく、大友にも忠実に従う男。

小野（新井浩史）

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嶋同様、死んだ村瀬組組員の子供で、木村が引き取り育てていました。嶋より温和な性格をしていますが、たまに感情を爆発させます。

繁田（松重豊）

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組織犯罪対策部の刑事。片岡の後輩にあたる人物。片岡と違い、正義感が強く、ヤクザを利用している片岡に強い反感を抱きます。

木村（中野英雄）

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元村瀬組若頭。以前は、大友に強い恨みを持ち、復讐しますが、片岡の仲介により大友と和解。

大友と兄弟の契りを交わし、山王会を潰す為、共闘します。

白山広（名高達男）

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山王会古参幹部。手下が石原の代わりに出頭したことから、加藤体制に強い不満を募らせています。

監督・脚本：北野武

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Kenzou Ise(@kenzouise)がシェアした投稿 - 2020年 9月月2日午後8時11分PDT

監督・脚本を務める北野武さん。

本作品の主演も務める北野武監督は、1989年「その男、凶暴につき」で主演・映画監督デビューを果たし、各方面から大きな注目を浴びます。

1997年「HANA-BI」で再びメガホンを取り、ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞を受賞し、1999年「菊次郎の夏」がカンヌ国際映画祭で高い評価を受け世界的に有名な映画監督として名を馳せます。

その後も「Dolls」でダマスカス国際映画祭最優秀作品賞を受賞、「座頭市」では再びヴェネツィア国際映画祭の銀獅子賞、トロント国際映画祭観客賞、日本アカデミー賞最優秀編集賞などに輝き、”世界の北野”として素晴らしい功績を収めています。